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一倉 宏

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2010/01/27 (水)
グギント 秋山具義のこと

ひさしぶりにGUGIちゃんと仕事しました。
宣伝会議の「コピーライター養成講座」と「編集者養成講座」。
(コピーは坂本が書いています)

十何年か前、ある雑誌に、彼のための紹介文を書きました。

  秋山君の寺山的玩具箱と、失われた言葉。
                       
  デザイナーやコピーライターについて、どれほどの抽出しを
 持っているか、はよく問われるところだが、この喩えはどこか
 分類されたビジネスの資料を思わせて好きではない。
  むしろ玩具箱と思う。たとえば、葛西薫さんのそれは、想像
 するに、古今東西のあらゆる紙や筆記具、顔料、鉛の活字など
 で重い。井上嗣也さんの場合なら、生物、無生物を問わず地球
 の不思議な産物の博物誌的豊饒さだろう。
  秋山具義の玩具箱をひっくり返してみよう。なんだ、これは?
 少年マガジンにジャンプ。通信販売の怪しげな機具たち。ブリキ
 ほどの値のつかないプラスチックのあれこれ。塩ビの人形。自販
 機売りの雑誌に、なんとセーラー服のコレクション!
  デザイナー秋山君の特徴的な時代性はここにある。雑多なモノ
 の時代の、雑多な都市生活のリアリティ。70年代の寺山修司の
 あの饒舌さ、あの猥雑さのように。現在を「愛しい」と思うなら、
 これもまたひとつの「美」には違いない。
  それにしても、この世代のデザインの「言葉の不在」はどうし
 たことか。コピーライターのひとりとして猛省しつつ、そのうち
 秋山君に一枚のコピーを渡し、さあどうするのか、生かすか殺す
 か、と迫ってみるつもりである。

どうなの? 結構、本質を言い当ててるんじゃない? グギント!
ぜんぜん褒めてないようで、でも、今を予見しているでしょ。

それから数年後に「秋山君に渡した一枚のコピー」は・・・

 けれども、君は、永遠じゃない。 

PARCO の仕事でした。

抱腹絶倒のブログです。
秋山具義のラーメンとデザイン