宮廷の女官=「女房」に由来する「隠語」をこう呼びます。
明治生まれ、農家(養蚕家)に生まれ、祖父とともに飲食業を営んだ
祖母ですが、店ではこんなことばを使っていました。
思い出すままに挙げてみます。
なみのはな 塩
くろもじ 楊枝
こうこ たくあん(漬物)
むらさき 醤油
いつか、事務所のご近所の蕎麦「室町 砂場」赤坂店にて。
粋なお姐さんたちのこんな話が聞こえました。
「やっぱり<くろもじ> は、<さるや>ねえ」
<くろもじ>は、材料となる樹木の名前から。
<さるや>は、いまもつづく日本橋の黒文字(楊枝)専門店です。
うち(実家の店)では、丼ものなどに添えて出す<こうこ>は
「4切れ」と決まっていました。
「3切れ」では「身切れ」につながり「お侍さんが嫌がる」から。
それが祖母から聞いた理由です。
うちは「砂場」「さるや」とは違い、創業は昭和初年のはずなのだけど。
それでもなぜか・・・「お侍さん」に気を遣う祖母でした。