まずは、CM音楽プロデューサーの大森昭男さんについて。
たくさんの語り伝えたい逸話、口跡、伝説の中から
私がもっともしびれたエピソードをひとつ。
(おそらくは)80年代初頭のある年、ある日。
大森さんが、CM音楽の作曲を依頼した坂本龍一教授から
デモテープ(当時はカセットのはず)を受け取るシーン。
大森(カセットをカバンにしまいながら)
「では、お預かりしますね」
教授
「え、聴かなくていいですか?
チェックしなくて・・・」
大森(にこやかに)
「あなたがつくったのですから
いい曲に決まっています」
坂本教授のほか、鈴木慶一、大瀧詠一、山下達郎、矢野顕子、大貫妙子、
吉田美奈子、杉真理、佐野元春、井上鑑、などなど(敬称略)。
錚々たる顔ぶれが、CM音楽に、深くかかわっていた、その時代。
CMは、大衆音楽市場より、もっと実験的な試みができる場だったから。
そんな面々をプロデュースしていたのが、大森昭男さんです。
大森さんこそ、日本のCM音楽を「近代化」した立役者だと思う。
そういうと、照れて謙遜する大森さんが、かわいくて・・・カッコいい!
いつか。大森さんの「トリビュートライブ」、実現したいなあ・・・。