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一倉 宏

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2011/12/29 (木)
2011年の「おつかれさま」

やっぱり、このことは書いておこう。
4月、小沢健二さんのメッセージが某友人より転送されてきました。

 町に血が流れる時

 投資界に、「町に血が流れる時は買い時」という格言がある。
 ロッカフェラーが言ったとか、ロスチャイルドが言ったとか。
 よく「戦後の闇市で一財を築いた」などという表現も聞く。
 町に血が流れる、大混乱の時には、普段できないようなお金儲けが
 できる、ということらしい。
 それは、僕らの今の社会の性質らしい。

 町に血が流れる時、多くの僕らは泣き、立ちすくみ、走り出し、
 座り込み、呆然とする。
 心配で眠れなくなる。疲れる。誰に向けたらいいのか、怒りがこみ
 上げる。気持ちが混乱する。後悔する。未来がわからなくなる。
 居座ろうと腹をくくる。でも、怖い。
 それは多くの僕らの、善意がこんがらがった気持ちだ。
 けれど、町は善意だけではできていない。
 善意に見えるものの裏に、何かがあることがある。
 善意とは関係ない、何かが。

 では、目にする善意を疑ってかかるのか? そんなことはできない。
 あふれる善意は圧倒的に輝き、それは僕ら自身だ。
 でも、その光の中で、巧みに動き回る影もある。
 強い光の中で、影も強くなる。

 だから、ちょっと気をつけていた方がいい。
 いま、いきなり世の中が、違う世の中になったわけではない。
 真実や嘘や、善意や策略や、何だかんだが入り混じった世の中だ
 ということは、いつもと変わらない。

 (大幅に中略)

 その詩の中に、宣伝の言葉が入ってくるのなら、
 「あれって宣伝 だ!」と叫んだ方がいい。
 その詩の中に、政治キャンペーンの言葉が入ってくるなら、
 「あれってキャンペーンじゃん」と見抜いた方がいい。

 (後略)

 →全文はこちら「小沢健二 Official Site」

詩人でもアーチストでもない私ですが
震災後にいくつかの歌をつくったり詩のようなものを書いたりし
それ以上に、コピーという「宣伝の言葉」をつくっています。
この「警告」は重く受け止めなければならないと思いました。

ところで、2011年の冬。
私たちが信託した現政権の、私たちへの<クリスマスプレゼント>は
「消費税増税の延期」、そしてそのとなりにこっそり
「原発輸出の推進」さらには「武器輸出3原則の緩和」でした。
私は自分をリアリストだと自覚しているし
いますぐ原発も武器もすべて廃棄することができるとは考えていません。
でも、これは、あんまりじゃないか!
この年の、このいまに、すべきことなのか、これは?

さあ。まだまだ、たいへんだ。ますます、もんだいだ。
・・・ウチの大掃除も、まだ終わってないし!

 悪いことばかりじゃないことも 人生で
 物語はまだまだつづくよ さあいこう
 その夢も不安も闘いも これからだから
 「おつかれさまです」といってみる このぼくに

          斉藤和義「おつかれさまの国」