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一倉 宏

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2012/01/27 (金)
コピーと文字組

  私が仕事をはじめた頃は、新聞広告などほとんどの
 原稿が「縦組」で、しかも「箱組」でした。先輩から
 教わったことはまず、社名や商品名などを絶対に改行
 で分断しないこと。これは鉄則中の鉄則。読みやすさ
 を考えて、字詰め、改行に気を配るというのは、大切
 なことだと思う。コピーライターたるもの。
  それにしても、いつのまにか「横組」主体になって
 しまったのは、こういったパソコン、IT化の勢いに
 流されたとしか思えない。いいのかなあ。

     

          センター(中央)揃え。
        広告原稿ではあまり見かけません。
      読みにくいし、取っつきにくい印象もある。
 この「組」の文章は、偉そうに、虚勢を張ってるイメージになる
       というのも、その理由かもしれない。
        よくいえば、堂々と、だけど。

                   おしり(後)揃え。
          これも広告原稿ではあまり使われない。
 目線の動きとして不自然だし、長くなると読むのに疲れる。
        なんか、かっこつけてる印象もあるような。
            使い方によってはオシャレだけど。
        クールというか、バタくさい感じはします。

 あたま(前)揃え。
 この「組」が、いまは主流になっています。
 しかも、ほとんどぜんぶ「横組」で。
 書きやすいし、読みやすくはある。
 ことば(口語)のリズム、呼吸にも合ってる。カジュアルで。
 でも、だからこそ、気をつけないといけないと思う。
 安易に、緊張感のない文章になりがちだから。

 句読点を取ると
 さらに自由になる
 これがいちばん楽ちん いちばん好き
 こうするだけで 「詩」みたいになるんだ
 しかしそれは わるい意味でも
 自己完結 とか 自己陶酔 とかの意味で

 気をつけないと
 ね