あれから一年が経ったね
もう だめかとおもった
ぜったいに 許してもらえないかとおもった
きみは やさしいんだね ほんとうに
こんなぼくにも 怒ったりはしない
いいえ 怒ってるのに それをいわない
「しょうがないわね
かなしいけれど」
きみが不安をくちにするたびに
ぼくは 笑いとばした
大丈夫だよ 絶対に
ぼくを信じないのか?
「信じたわたしの
信じたかったわたしの
責任もあるかも」
もっと 怒っていいのに
こんなことになるとは
「想像できなかった」という
ぼくの言い訳に
きみはただ 黙ってうつむく
その横顔が 青ざめて美しい
だから ぼくはいう
「ねえ やりなおさないか
こんどこそ 大丈夫だから」