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一倉 宏

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2012/01/03 (火)
さあ どこにいくのか 私たちは?

<海>
何事もあらざりしごと海のあり かの大波は何にてありし

 年頭にあたり発表された「皇后さまの歌」より。
 とても感銘を受けました。
 口語で訳すなら「なにごともなかったかのように いま海は
 (目の前に)ある あの大津波は何だったのでしょう」。
 
 この三が日・・・
 「前向きに」「明るく」という気持ちもわかるけど
 この年の始めに流れる番組が広告が「こういうことでいいの?」と思う。
 
 「何事もあらざりしごと」
 なにごともなかったかのように。

 年の暮れに「なんでも311にむすびつける思考回路から
 そろそろ脱却すべき」という意見を耳にして
 それは違うだろう、思考停止だろうと反発しました。
 311を「過去」にではなく「未来」のはじまりに。
 そこにこそ「希望」を見つけるべきじゃないのか。
 あの「パンドラの箱」の寓話のように。

 「かの大波は何にてありし」
 311はなんだったのだろう? ・・・私たちにとって。
 
  去りゆく年を
  ホームに残して
  忘れないよ と誓いながら
  2012年の列車は
  出発します。

 今年の年賀状のメッセージです。