<海>
何事もあらざりしごと海のあり かの大波は何にてありし
年頭にあたり発表された「皇后さまの歌」より。
とても感銘を受けました。
口語で訳すなら「なにごともなかったかのように いま海は
(目の前に)ある あの大津波は何だったのでしょう」。
この三が日・・・
「前向きに」「明るく」という気持ちもわかるけど
この年の始めに流れる番組が広告が「こういうことでいいの?」と思う。
「何事もあらざりしごと」
なにごともなかったかのように。
年の暮れに「なんでも311にむすびつける思考回路から
そろそろ脱却すべき」という意見を耳にして
それは違うだろう、思考停止だろうと反発しました。
311を「過去」にではなく「未来」のはじまりに。
そこにこそ「希望」を見つけるべきじゃないのか。
あの「パンドラの箱」の寓話のように。
「かの大波は何にてありし」
311はなんだったのだろう? ・・・私たちにとって。
去りゆく年を
ホームに残して
忘れないよ と誓いながら
2012年の列車は
出発します。
今年の年賀状のメッセージです。