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一倉 宏

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2011/05/20 (金)
楽観 と 悲観

東京は被災地じゃない。・・・なのに、ひどく怯えた春。
自分がもともと臆病者で、弱虫だってこと、思い出していた。
なにかにつけてネガティブになりがちな、空想癖があるってことも。

いつの頃からか(たぶん80年代のはじめあたりから?)
「ポジティブ」ってやつが、「ネガティブ」を駆逐しました。
「あかるい」が、「くらい」を。
「楽観」が、「悲観」を。
さらに言うなら、「ゴーマン」が、「自虐」を。

ひとつだけ、はっきりカタがついたことがあります。
楽観主義者は「想定外」という。ならば、悲観主義者はその「内」にいた。
さあ、どちらのイマジネーションがまさっているんだ?
どちらが、ほんとうの「前向き」に、目をつぶらず「考えて」いたんだ?

大丈夫。それでも、ちゃんと未来はある。
絵空事の未来じゃなくて、シビアでリアルな未来が。

いいことばっかり脳天気に想像してきたから、どうしていいかわからなくなる。
ちゃんとわるいことを想像しておけば、わるいことばかりじゃない未来がある。

ところで「愛」って感情は、「楽」なんだろうか? 「悲」だろうか?
そして「平和」は「希望」は、どんな想像力から生まれるのだろうか?