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一倉 宏

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2011/12/13 (火)
カッコいいオトナの話 #1

まずは、CM音楽プロデューサーの大森昭男さんについて。
たくさんの語り伝えたい逸話、口跡、伝説の中から
私がもっともしびれたエピソードをひとつ。

(おそらくは)80年代初頭のある年、ある日。
大森さんが、CM音楽の作曲を依頼した坂本龍一教授から
デモテープ(当時はカセットのはず)を受け取るシーン。

 大森(カセットをカバンにしまいながら)
 「では、お預かりしますね」

 教授
 「え、聴かなくていいですか?
  チェックしなくて・・・」

 大森(にこやかに)
 「あなたがつくったのですから
  いい曲に決まっています」

坂本教授のほか、鈴木慶一、大瀧詠一、山下達郎、矢野顕子、大貫妙子、
吉田美奈子、杉真理、佐野元春、井上鑑、などなど(敬称略)。
錚々たる顔ぶれが、CM音楽に、深くかかわっていた、その時代。
CMは、大衆音楽市場より、もっと実験的な試みができる場だったから。

そんな面々をプロデュースしていたのが、大森昭男さんです。
大森さんこそ、日本のCM音楽を「近代化」した立役者だと思う。

そういうと、照れて謙遜する大森さんが、かわいくて・・・カッコいい!
いつか。大森さんの「トリビュートライブ」、実現したいなあ・・・。