仙台在住の詩人、秋亜綺羅さんが、自身の季刊誌『ココア共和国』に発表した
三月十一日、午後三時十一分
そのとき、わたしの家の金魚鉢には
海が近づいていた
という書き出しではじまる『津波』、震災以降に読んだものなかでは
古川日出男の小説『馬たちよ それでも光は無垢で』とともに記憶に残ります。
本日の毎日新聞書評欄には、民俗学者、山口弥一郎『津浪と村』。
戦時中の昭和18年刊行の著作を編集復刊したものだそうです。
私たちがどれほど「忘れやすい」か、警告はここにもあったのに。
『方丈記』に天災戦災を記した鴨長明も、「天災は忘れた頃に」の寺田寅彦も
「けれど、みんな忘れてしまう」と、嘆いています。
そういえば、あしたは終戦記念日だった。
・・・あしたまでの宿題をひとつ、忘れていた!
ぼくたちは ぜったいにわすれない
ことはむずかしいけれど
せめて くりかえしおもいだす
ことはできるだろう
・・・きのう書きかけた、歌詞の断片。