小学生の時に購読していた科学雑誌に、 ある日、ちいさなお月さまが入っていました。 夜は、ほんとうにきれいな満ち欠けをしました。 わたしは毎日、お月さまをポケットに入れて だいじに持ち歩いたのだけれど、 昼は、でこぼこがチクチクするただのまるい石で 誰も信じてくれませんでした。