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坂本 和加

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2014/11/28 (金)
無言の葉書

 

手書きで宛名を書かれた葉書を受け取ったのだけれど、

裏面には何も書かれてなかった。
差出人もわからない。

あぶってみたらとだれかが言うので、
ネタの写真を撮ろうとしたら、コンロでゆび毛が燃えた。

熱い。

やぎさんゆうびん の歌が思い出された。
そうだ。
もしも私が白ヤギさんだったら、こんなお手紙が欲しかった。
読まずに食べてもなんの問題もなくて、返事さえ書かなくていいタイプのやつ。

でもこの時期のはがきですから。
よく見るまでもなく、葉書は喪中葉書で、
おうち印刷だったにちがいない風。
で、二枚重ねで印刷されちゃった風で、

差出人もそこに書いてあったはず風。しかし真っ白。

お正月がきたら、そのひとのおうちに、
私の年賀状はほっこり届いてしまうのだろう。
でもって「おや? お知らせしたのに・・・」
と、そのひとに思われちゃうにちがいない。
年賀状の来ないお宅の片隅で

目立っちゃうにちがいない。悪い意味で。

ごめんなさい・・・。(おっちょこちょいなのは、

わたしじゃなくてあなたのほうですけど、ふふふんふん)

そんな気分でわたしはことしの年賀状を投函するつもりです。