事務所に着いて コートを脱いだら
イチョウの葉が一枚 フードに入っていたんだ
青梅街道か あるいは きのうの外苑か
それから 8時間後に 思い出した
たしか 高校3年のいまごろ
同じようなことがあった
当時 お気に入りだった ダッフルコートに
思い出したのは それを同封して
だれかに 手紙を書いたことも
そんなことばっかりしている
受験生だったから
数学のテスト 確率の問題で 間違えた記憶まで
一枚の落葉が つれてきた
ささやかな 「失われた時を求めて」
さて 問題
一生のうちに コートのフードへ
落葉が入る確率は どのくらいだろうか?