「ブレーン」10月号では「CMコピーはコマーシャルソングに乗って」の
テーマのもと、大森昭男さん、鈴木慶一さんと鼎談しました。
若い読者に、まず知ってもらいたかったのが「三木鶏郎」の存在です。
記事中でも指摘しましたが、日本のCMクリエーターの草分けであり、
現在でいえば、プランナーでありコピーライターであり、演出家でもあり、
CMソングの開拓者(作詞も作曲も)であり、みずからも歌ってヒットした
元祖シンガーソングライター、でもありました。
鈴木慶一さんをはじめ、大瀧詠一さん、細野晴臣さんといった
「日本語(ロック系)ポップス」の開拓者たちがリスペクトする
「トリロー音楽」という、記憶されるべき存在があったことも。
さらに。今回は、あえて触れなかったのですが。
三木鶏郎さんは、コマソンだけでなく、アニソンの先駆者でもあったのです。
「鉄人28号」の主題歌「♪ ビルの町に ガオー 夜のハイウエイに ガオー」
オープニングには、作詞・作曲/三木鶏郎とクレジットされています。
「♪ビューンと飛んでく 鉄人28号〜」
リアルタイムで聞いていた私たちの世代は、その先もつい歌ってしまいます。
「♪グリコ グリコ グ〜リ〜コ〜」
一社提供の番組で「おまけ」に?「グリコ」のサウンドロゴつき!
さらに、さらには。
ディズニー映画「ダンボ」「わんわん物語」「バンビ」「白雪姫」「ピノキオ」
の<日本語版音楽監督>でもありました。
(ディズニーが大好きで、ペンネームも「ミッキー」からつけている、とか)
ラジオ、テレビ、CM、ポップス、アニメ・・・
エンターテイメントの、すべてを先取りした三木鶏郎さんでした。
※ちなみに、菅野よう子は、かつて日本広告音楽制作者連盟(JAM )より
「三木鶏郎賞」を贈られています。まさにぴったりの賞!